2016年11月15日火曜日

海の向こうから



もう2年前になります。


ファーストアルバム「matka」の発売がキッカケでご縁をいただいた方の紹介で

フィンランドへ行きました


何を隠そう、マトカとはフィンランド語で「旅」という意味の言葉なのです。



フィンランドが舞台の大好きな映画「かもめ食堂」に出演されていた

片桐はいりさんの現地ロケの旅日記、エッセイである「わたしのマトカ」にインスパイアされて

作った曲たちが入ったアルバム「matka」は、その名の通り旅をテーマにしています。




見慣れた部屋が少しよそよそしく感じる冬の早朝

テーブルの上に置かれたコーヒーの湯気がまだ薄暗い部屋の中を

ゆっくりと、でも伸び伸びと白い絵を描いている


今日でこの部屋ともお別れだ


半地下になっているレンガ造りの部屋の窓からは、通りの石畳が見えている


もうずいぶん古い建物で部屋の中を歩くと革靴の音と床板の軋む音がする

コーヒーを飲み終えた男は玄関に立ち、ぐるりと部屋を見渡すと

まとめた荷物を持ち直して重い扉を開けた



そんな情景をイメージした「部屋を出る朝」という曲が入っています。


旅に出る朝


それは自分自身と向き合う旅


過去としっかり向き合い、今の自分を見つめ直す


そうすることで進むべき道が現れるのではないか


そんな想いを込めました


ソロコンサートではそんなお話をしながらお客さんと一緒に

ほんのひと時、旅に出ていました。

日本でも


フィンランドでも


タイでも


ニューヨークでも



もうすぐニューアルバムがリリースされますが、前作のアルバムや曲たちの事を

このブログでも綴っていけたらと思います。


しばらくはツアーに出れそうにないので、今ここで出来ることを精一杯やっていこうと色々計画中です

でも


やっぱりまた旅に出たいですね


そのためにも頑張らなくてはね



先日


遠く離れたフィンランドから一通のエアーメールが届きました


フィンランドツアーでお世話になったシリッカさんからです


彼女の家に数日間滞在させていただき、いわゆる観光ツアーでは体験出来ないような

現地の人の日常をほんの少し垣間見た気がします。


森の中に住み、すぐ歩けば湖がある

祈りを捧げた後に食べた朝ご飯


なかなかタイトなライブツアーでしたが

シリッカさんはサボンリンナという古城で有名な街へ連れていってくれました。


新しいアルバムも、その時お世話になったお礼に先日送っておいたので

エアーメールはそのお礼の手紙でした。


エアーメールやクリスマスカードが海外から届くなんてソロアルバムを出すまでは考えられなかったことで

不思議な気持ちになるけど、たった数年で大きく変わった気がします。


たったひとつの出来事で、ほんの少しだけいつもより勢いをつけて

ほんの少しだけ勇気を持って歩き出せば、自分が思っていた以上に遠くへ行けてしまった。


そこにある感謝の気持ちを込めて、新しいアルバムは制作しました。


ニューアルバムはシリッカさんと行った街、Savonlinnaからはじまります





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